はじめに
こんにちは、むしゃおと申します。
今回は、『ポサリンピック2022』の2日目(8/24(火))に開催された『タイプ統一シングル』に参加してきたので、そこで私が使用した構築とその結果や企画に参加した感想などを書いていきたいと思います。
この企画にはかなり気合を入れて取り組んだので、興味のある人は見て行ってください。
大会概要はこちら↓
posalympic.hatenablog.com
構築の並び(むし統一)
企画参加経緯
私は普段剣盾で剣盾シングルのランクマをメインでプレイしているので、その分野で結果を残しに行くつもりでいた。しかし今回私自身がポサリンピック2022の剣盾シングル仲間大会&剣盾シングルトーナメントの運営を担当しており、それらの企画に参加者として参加できなかったため、何か他に参加できそうな企画を探していたところ『タイプ統一シングル』の企画を発見してこれに参加することにした。
構築作成経緯
統一するタイプに関しては、私の嫁ポケであるグソクムシャが虫タイプであることや、禁伝2体環境で虫統一でマスボ級まで上げた経験があることなど何かと思い入れがあったので、むしタイプ統一を使うことにした。
また、私はこの大会では全勝することを目標としていたので、タイプ上不利な構築にも勝てる構築作りを目指した。
まず、対飛行統一の戦術について考えていたところ、普段から虫統一を使っているジョー (@uprpjo0803) が提案してくれた「ステルスロック撒き+@2」の並びに可能性を感じたので、それをベースにいろいろ考えた結果、飛行統一に対する基本選出を「最速ステロ殻破カムライワパレス+ダイマックスイバンクワガノン+襷フェローチェ」として他の3匹を考えた。
次に、多くの構築に刺せることを評価して、禁伝2体環境の虫統一でもお世話になった「珠オニシズクモ+神秘の滴グソクムシャ」を採用した。
最後に、水電鋼妖あたりの統一パ等に選出できる「アイアント」を採用して一旦構築が完成した。
しかし、少しHPの削れたオニシズクモが相手のダイジェットの起点になってそのまま3タテされるのが非常に弱いと感じたため、オニシズクモの持ち物をバコウの実に変更し、余った命の珠はアイアントに持たせた。
(☆これがオーキ堂部内戦に持って行った構築)
オーキ堂部内戦後、特にGヒヒダルマ入りの氷統一に勝つためにアイアントの持ち物をオッカの実にして技構成を一部変更して構築が完成した。
(☆これがポサリンピックに持って行った構築)
採用順
→→→→
構築のコンセプト
- できれば私の嫁ポケのグソクムシャを使う
- 対面構築の考え方をベースに、ちゃんと勝てる構築を組む
できる限り多くの種類のタイプ統一パに勝てる構築を組む- 目標は全勝!!!
使用ポケモン
①イワパレス
性格:ようき 特性:がんじょう 持ち物:カムラのみ(S上昇実)
実数値(努力値):145 -157(252) -112(4) -*(-) -95 -106(252+)
技構成:ロックブラスト がんせきふうじ ステルスロック からをやぶる
最速ASぶっぱ余りB
S+0:準速54族と同速⇒無振85族抜き
S+2:[雨]最速45族/準速160族と同速⇒[+1]最速77族抜き⇒[+1]準速88族抜き⇒最速136族抜き
S+3:[+1]最速109族と同速
速くなり過ぎたヤドカリ。この構築の一番の目玉ポケモン。
初手カムラの実のS上昇+殻を破るのS上昇で最速ドラパルトや準速レジエレキさえも抜けるくらいの素早さになるため、初手ダイジェットを考慮しても多くのポケモンに対して基本的に初手殻を破るが安定になる。
虫統一でよく採用されるHAイバンの型は「ステロを撒く」「岩封で最低限起点にならない」「カウンダー、堪える→イバン岩石砲、後発ダイマックスで切り返す(不安定な切り返し手段)」等の消極的な行動しかできないが、この最速ステロ殻破カムラの型は「AとSが2段階上昇したイワパレスでガツガツ殴って、あわよくば数的有利を取る」という積極的な行動ができるので、個人的にはこの型のほうが5万倍強いと思っている。
②クワガノン
性格:ひかえめ 特性:ふゆう 持ち物:イバンのみ
実数値(努力値):184(252) -*(-) -110 -216(252+) -96(4) -63
技構成:10まんボルト エナジーボール マッドショット こらえる
HCぶっぱ余りD
このルールの虫統一においては優秀なクワガタ。
タイプや技範囲が優秀なので元々採用する予定で型だけ決めていなかったが、イワパレスがイバンを持つ必要が無くなったのでこいつに持たせた。
イバンの実を持たせることで、Sが遅いクワガノンでも「ダイマして攻撃→イバンで先制ダイマ攻撃」のように相手を上から殴る動きが可能である。また、もしクワガノンにダイマックスを使えなくても、「堪える→イバンで攻撃」によって最低限戦うことができる。
虫ポケモンには火力・耐久・素早さのバランスがちょうどよい(つまりダイマックスと相性の良い)ポケモンがほとんど居ないが、鈍足高火力ポケモンにイバンの実を持たせれば素早さの欠点を補うことができるので、虫統一においてイバンの実を脳死でイワパレスに持たせるのはもったいないと感じた。
③フェローチェ
性格:ようき 特性:ビーストブースト(←S上昇) 持ち物:きあいのタスキ
実数値(努力値):146 -189(252) -57 -*(-) -58(4) -223(252+)
技構成:インファイト トリプルアクセル じごくづき ちょうはつ
最速ASぶっぱ
BD:ダウンロード対策調整
どこでも強いゴッキー。
元々は飛行統一に通すために冷凍ビームとエレキネットを採用したダイマエースとして採用する予定だったが、全抜きに必要な火力と素早さを両方確保することに無理を感じたので、エース運用を諦めて最も汎用性の高い(と私が考えている)襷の物理型を採用した。
なんやかんやで襷がつぶれていることが多かったり火力が足りなかったりで性格や持ち物を変更したい気持ちもあったが、最速ドラパルトやスカーフGヒヒダルマなど諸々を考えると変更できなかった。意地スカーフフェロも一考の余地あり。
このポケモンは素早さと技範囲が超優秀で、虫統一には必須なポケモンだと感じた。
④オニシズクモ
性格:いじっぱり 特性:すいほう 持ち物:バコウのみ(飛行半減実)
実数値(努力値):170(212) -134(252+) -112 -*(-) -152 -68(44)
技構成:アクアブレイク きゅうけつ ギガドレイン こらえる
H:余りぶっぱ
A:特化
S:無振47族抜き
水泡ダイストリームを押し付けるだけのポケモン。
「オニシズクモのダイストリーム+相手のダイマが切れたあとのグソクムシャの雨神秘の滴アクアジェット」で多くのポケモンを縛ることができる。
元々は命の珠を持たせていたが、火力が落ちることよりもダイジェットの起点にされて簡単に3タテされてしまうほうが問題だと感じたので持ち物をバコウの実に変更した。
炎統一と地面統一に勝つ方法が思い浮かばなかったため仕方なく採用したが、地面統一に関してはポサリンピック前に参加した同ルールの仲間大会で当たったとき、グラスフィールドダイソウゲンを耐久無振のドリュウズに後投げから受けられてダイマターンを枯らされてからドリュウズの後発ダイマックスで全抜きされたため、それ以来信用することができなくなった。もうお前船降りろ。
ダイマックスを枯らすために堪えるを採用したが、ダイロックの砂ダメを考えると守る採用も一考の余地あり。
⑤グソクムシャ
性格:いじっぱり 特性:ききかいひ 持ち物:しんぴのしずく(水技の火力1.2倍)
実数値(努力値):181(244) -194(252+) -162(12) -*(-) -110 -60
技構成:であいがしら アクアブレイク アクアジェット こらえる
ほぼHAぶっぱ、余りB
H:偶数、4n+1
嫁ポケ。
先程も述べたが、「オニシズクモのダイストリーム+相手のダイマが切れたあとのグソクムシャの雨神秘の滴アクアジェット」で多くのポケモンを縛ることができる。先制技を使えるのがこのポケモンの強いところ。
オニシズクモの初手ダイマで相手の1.8匹くらいを倒して、狩り残しの0.2匹をグソクムシャの先制技で狩ることができれば、HPフルのポケモン2匹vs相手のラスト1匹の数的有利の状況を作ることができる。
しかし、この戦術はあくまでオニシズクモが初手ダイマで相手の1.8匹くらいを倒すことができたときのみ成立する話で、このルールではオニシズクモは決して強くないためこの動きは試運転の段階ではほとんど決まらなかった。(GSルールではカバザシオーガを無限にカモった。)
⑥アイアント
性格:ようき 特性:はりきり 持ち物:オッカのみ(炎半減実)
実数値(努力値):133 -161(252) -132 -*(-) -69(4) -177(252+)
技構成:アイアンヘッド ばかぢから あなをほる かみなりのキバ
最速ASぶっぱ、余りD
希望の蟻。
虫ポケモンの中では貴重な、ダイマしたとき強いポケモン。そこそこ優秀なタイプとそこそこ広い技範囲を持っており、そこそこ速い素早さからそこそこ高い火力の技を打てるのが魅力。
オッカの実はGヒヒダルマ入りの氷統一に勝つために持たせた。
地面技は元々じだんだだったが、「やっぱダイマターン稼げるのは強いよね笑(某迷言bot風)」ってなったので部内戦後にあなをほるに変更した。
構築の要点
- 対面構築としての強い動きの導入
虫ポケモンのほとんどにはサイクル性能がないため、虫統一パの戦術は基本対面構築か抜きエース構築の2種類に絞られる。しかし多くの抜きエース構築は1匹以上で起点作りを行う関係上、試合は実質数的不利の2対3から始まるのが気に入らなかったため、今回は対面構築を意識して構築をまとめた。
対面構築において重要なのは「常に1対1交換以上のアドバンテージを取り続けること」と「相手に1対1交換より大きいアドバンテージを取らせないこと」である。この構築ではフェローチェやアイアントなどの上から殴り伏せる戦法だけではなく、殻を破る・イバンの実を絡めて相手を上から殴って数的有利を取りに行く戦法もとれたり、先制技で相手を縛ったり、堪える・穴を掘るによって相手のダイマックスターンを枯らしてダイジェットから3タテされることを防いだりなど、構築全体で対面構築において重要な「数的有利を取るための動き」を様々用意した。
- 幅広い相手に対して安定して戦える強い軸の作成
不利構築に対してもカウンターやミラーコートなどの相手依存の戦術に頼らず、幅広い相手に対して順当な殴り合いや事前に決めた動きで戦える並びを作ることを意識した。
また、この構築ではイワパレス・クワガノン・オニシズクモ・アイアントの4匹のいずれかにダイマックスを切ることを想定しているが、オニシズクモ以外の3匹はダイマックスを切らなくてもある程度強いため、試合展開に応じてダイマックスを切るポケモンを選べるのが良かった。
相手のタイプごとの基本選出
対飛行統一以外はテキトー。
同ルールでのオーキ堂部内戦の結果
実は、8/13に私が所属するポケモンサークル「オーキ堂」でまさしくこのルールと全く同じの部内戦をおこなった。(オーキ堂からは本番の大会への参加者は私しか居なかったため、実質私のための練習会。)
結果は以下の通り。
部内戦を踏まえた感想・構築の変更点等
感想
この構築の軸であるパレスフェロガノンはこのルールにおける虫統一パの中では割と強い方だとは思いますが、構築全体で見ると正直飛行統一以外(特に鋼電水霊あたり)に明確な勝ち筋をイメージできていなかったため決して全勝を目指せるものではなく、構築の完成度は個人的にあまり納得のいくものではありませんでした。特にオニシズクモが論外だと考えていて、オーキ堂の部内戦前からこのことは何となく察して色々考えていましたが、飛行統一への基本選出を考えつくまで滅茶苦茶苦労したため最初の段階で元気がほとんど燃え尽きてしまっており結局最後まで良い改善案が思い浮かびませんでした。
しかも、この虫統一は飛行統一をガンメタした構築でしたが、いざ蓋を開けてみると飛行統一と1回も当たらず、大会全体で見ても飛行統一を使っている人は多くはなかったため、完全にメタを張る対象を間違えていました。
かなり気合を入れて取り組んだ割にはメタ張りも練度も構築の完成度も不十分な状態だったため大会直前まで絶望していましたが、ポサリン本番はマッチングなど上振れや噛み合いによって、戦績は5勝1敗、全体順位は9位、虫統一の中では1位というそこそこ良い結果を残すことができたので非常に嬉しいです!地味ですが、大会全体で一応構築の全てのポケモンを選出できたのでその点も良かったです。論外枠だったオニシズクモも本番ではかなり活躍してくれたので今日のところは許してやろうと思います。
最後に、ポサリンピック運営の皆さん、今回はこのような大会を企画していただきありがとうございました!とても楽しかったです!